あいちトリエンナーレ2019が開催されてから、まもなく1年になろうとしています。「表現の不自由展・その後」の一部の作品を攻撃する電凸攻撃・脅迫などで、展示が中止される事態となりました。それでも、市民、ボンラティア、アーティスト、芸術監督、行政などの連帯で、展示を再開し、幕を閉じることができました。一方で、今回の事態が社会の分断と対立を可視化したともいわれましが、寛容や融和の処方箋はあるのでしょうか。政治性・社会性の強い作品展示に税金を使うことが認められるのかなど、世論を二分する論点について、果たして溝を埋めることができるのでしょうか。
もちろん、「表現の不自由展・その後」は、106企画のうちの一つにしかすぎません。津田大介氏をお迎えして、1年がたとうとする現在、改めてあいちトリエンナーレ2019の成果を、冷静かつ客観的に振り返りたいと考えています。また、あいちトリエンナーレ2022を始めとした今後の芸術祭・アートプロジェクトの展望、たとえば、新型コロナウイルスの危機をどう乗り越えるのかなどについても、意見交換できればと考えています。
本来大阪で開催予定でしたが、新型コロナウイルスの事態で、オンライン・ライブ配信での開催となりました。津田大介氏のあいちトリエンナーレに関わる話を、全国各地の方がお聞きできる貴重な機会となっています。一般公開としますので、ご関心のある方は是非ともご聴講ください。参加料無料、PEATIXより事前申込が必要です(申込と引き換えに、視聴ページをお知らせします)。
【講師/タイトル】
津田大介氏(ジャーナリスト/あいちトリエンナーレ2019芸術監督)
「あいちトリエンナーレ2019から2022へバトンをつなぐ」
【日時・場所】
日時:2020年6月19日(金)18時30分~21時頃
場所:オンライン・ライブ配信
予約方法:下記PEATIXより事前申込をしてください(参加料無料)
https://peatix.com/event/1487056
申込と引き換えに、視聴ページをお知らせします。
【プログラム】
コーディネーター 吉田隆之(大阪市立大学大学院都市経営研究科)
18:30-19:50 津田大介氏 講演 「あいちトリエンナーレ2019から2022へバトンをつなぐ」
19:50-20:00 休憩
20:00-21:00 意見交換&ディスカッション(チャットでの質問受付)
主催 大阪市立大学都市経営研究科都市政策・地域経済コース
協力 国際人権NGO ヒューマンライツ・ナウ関西グループ
[プロフィール]
津田大介
ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。ポリタス編集長。大阪経済大学情報社会学部客員教授。1973年生まれ。東京都出身。早稲田大学社会科学部卒。テレ朝チャンネル2「津田大介 日本にプラス+」キャスター。J-WAVE「JAM THE WORLD」ニュース・スーパーバイザー。
メディアとジャーナリズム、著作権、コンテンツビジネス、表現の自由などを専門分野として執筆活動を行う。近年は地域課題の解決や社会起業、テクノロジーが社会をどのように変えるかをテーマに取材を続ける。
主な著書に『情報戦争を生き抜く』(朝日新書)、『ウェブで政治を動かす!』(朝日新書)、『動員の革命』(中公新書ラクレ)、『情報の呼吸法』(朝日出版社)、『Twitter社会論』(洋泉社新書)ほか。2011年9月より週刊有料メールマガジン「メディアの現場」を配信中。
吉田隆之
大阪市立大学大学院都市経営(創造都市)研究科准教授。日本文化政策学会理事、文化経済学会〈日本〉理事。1965年生まれ。神戸市出身。東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程音楽文化学専攻芸術環境創造分野修了。公共政策修士(専門職)、博士(学術)。愛知県庁在職時にあいちトリエンナーレ2010を担当。それ以降、長者町地区内外で一市民としてアート活動やまちづくりに関わる。研究テーマは、文化政策・アートプロジェクト論。著書に『トリエンナーレはなにをめざすのか 都市型芸術祭の意義と展望』(水曜社、2015年)、『文化条例政策とスポーツ条例政策』(吉田勝光との共著、成文堂、2017年)、『芸術祭と地域づくり “祭り”の受容から自発・協働による固有資源化へ』(水曜社、2019年)、『芸術祭と危機管理―表現の自由を守るマネジメント』(水曜社、2020年7月中旬刊行予定)